同じリピート売買EAを、ほかの5つの通貨ペアでバックテストした
当サイトで稼働させているユーロ/ポンドのリピート売買EAは、過去の最高値と最安値から決めた範囲の中で動く仕組みです。10pipsごとに売りや買いを入れ、10pips戻ると決済します。前回の記事で次の候補に挙げた5つの通貨ペアでも、同じEAを動かした場合を検証しました。期間は2009年1月から2026年8月までで、1時間足を使っています。5つとも途中で範囲の外に出て損切りになり、そこで止まりました。
1. 5つのペアは、どれも2011〜2014年に止まりました
作り方は、ユーロ/ポンドと同じにしました。1999〜2008年の最高値と最安値の真ん中を基準にして、上では売り、下では買いを10pipsごとに入れます。
範囲から50pips外に出たら、その側の建玉をまとめて決済し、それ以後は売買しない設定です。5つのペアは、どれもこの損切りで止まりました。
ユーロ/ポンドだけは、2009年以降に一度も範囲の外へ出ていません。止まらずに、2026年8月まで売買を続けました。
5つとも、範囲の外に出たところで止まったよ。
| 通貨ペア | 推奨資金 | 2026年8月末の資産 |
|---|---|---|
| ユーロ/ポンド | 460万円 | 1,090万円 |
| 豪ドル/NZドル | 120万円 | 77万円 |
| 豪ドル/カナダドル | 170万円 | 54万円 |
| NZドル/米ドル | 370万円 | 167万円 |
| ユーロ/カナダドル | 410万円 | 80万円 |
| NZドル/カナダドル | 170万円 | 167万円 |
推奨資金は、ペアごとに範囲の広さから計算した額で、どのペアもその額から始めています。ユーロ/ポンドは460万円が1,090万円になりました。
ユーロ/ポンドで動いているEAと設定ファイルは、無料でお渡ししています。当サイト経由でXMTradingの口座を開設した方が対象です。EAの建玉と損益は、稼働記録で毎日公開しています。
2. 止まったときの損失は、推奨資金に近い額でした
推奨資金は、範囲の端まで建玉が全部たまったときの含み損に合わせた額です。損切りは、その含み損をまとめて確定させることになります。
たとえばユーロ/カナダドルは、推奨資金410万円に対して、損切りで405万円の損失が出ました。範囲を抜ける前に、建玉が上限の本数までたまっていたためです。
損切りは、口座の資金が尽きる前に建玉を閉じるための仕組みです。その代わり、推奨資金の大部分が一度に失われます。
ユーロ/ポンドも、価格が損切りの値段を上に越えれば、同じことが起きます。当サイトで稼働させているEAでは、その値段は0.98555です。年ごとの含み損の推移はバックテストで公開しています。
3. 5つのペアは、1999〜2008年の範囲を越えて動きました
範囲を決めた10年間には、2008年の金融危機のような大きな動きも入っています。それでも5つのペアは、その後の数年で範囲を越えました。
4つのペアは上へ抜け、売りの建玉がたまったまま損切りになりました。ユーロ/カナダドルだけは下へ抜け、買いの建玉が損切りになっています。
ユーロ/ポンドは、2009年1月につけた0.96475がその後の最高値で、損切りの値段には届いていません。そのあとは範囲の内側で上下をくり返しています。
帯の中で上下してくれたのは、ユーロ/ポンドだけだったね。
4. ちなみに、片側だけで動かすと止まらないペアもありました
ユーロ/ポンドのEAは、実際には買いを止めて、売りだけで動かしています。ほかのペアも、2009年1月に価格がいた側だけを使うと、4つは損切りに届きませんでした。
範囲を抜けた方向と、使っていた側が逆だったためです。豪ドル/NZドルだけは、使っていた売りの側で上へ抜けました。
ただし年率は、4ペアでいちばん高いNZドル/カナダドルでも2.5%でした。ユーロ/ポンドの4.9%には届いていません。
価格が反対側にいる間は、売買がないからです。建玉を持っていた日は、4ペアとも全体の2割ほどまでで、ユーロ/ポンドは9割でした。
5. 前提
- 使ったのはDukascopyのBid 1時間足で、期間は2009年1月1日から2026年8月30日までです。
- 範囲は1999〜2008年の最高値と最安値で、2009年1月の時点で分かっていた値です。
- 1999年からの値はECB(欧州中央銀行)の参照レートの日足から、2003〜2006年以降の値は1時間足から取り、広いほうを使いました。
- ユーロ/ポンドの範囲は0.5711〜0.9803で、当サイトで稼働させているEAの0.56835〜0.98055とほぼ同じです。
- 基準値は範囲の真ん中で、上では売り、下では買いを10pipsごとに入れ、建値から10pips動くと決済します。
- 1段は1,000通貨、同時保有の上限は190本です。
- 損切りは範囲の50pips外で、そのあとは新しい売買をしません(EAの初期設定と同じです)。
- 推奨資金は、売りか買いの段が全部埋まったまま損切りの値段に達したときの含み損のうち、大きいほうを10万円単位で切り上げた額です。
- 範囲の決め方が違うため、前回の記事の推奨資金とは金額が違います。
- 表と図1のユーロ/ポンドは、ほかのペアとそろえて売りと買いの両方で計算しています。
- 当サイトで稼働させているEAと同じ、売りだけの設定では、同じ期間の資産は1,065万円(年率4.9%)です。
- 図4は、2009年1月1日の価格が基準値より上なら売りだけ、下なら買いだけを使っています。
- スワップは前回の記事と同じ、2026年9月1日時点のXMTradingスタンダード口座の値を全期間に当てています。
- スプレッドは、当サイトのバックテストと同じ1.9pipsを全ペアに当てました。
- XMTradingのMT5に2026年9月14〜18日に記録された値の中央値(日替わり前後の2時間を除く)は、ユーロ/ポンドが2.5pips、ほかの5ペアが3.0〜4.7pipsでした。
- どのペアも1.9pipsより広いので、実際の結果はこの記事の数字より悪くなります。
- 円への換算は、2026年9月16日の為替レート(1ポンド209.5円、1カナダドル111.5円、1米ドル155.3円、1NZドル89.3円)で固定しました。
- 1時間足の中の値動きは「始値に近い側の高値・安値を先に通る」近似で、損切りは決めた値段ちょうどで約定したとしています。
- 図3の線は1日1回の参照レートなので、1時間足の高値・安値より動きが小さく見えます。
- 過去の値動きに当てはめた結果であり、将来の成績を示すものではありません。
最後まで読んでくれて、ありがとう。数字の出どころは、下のリンクから確かめられるよ。